IPテスターが1歳になる
どーも管理人です。
トライテックのIPテスターを導入してから1年経ちます。
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今日は当院での使用方法などをレポしたいと思います。
導入時から大きく変わったのがこちらの滴落検知器用の疑似センサ部分。

実は導入してから3ヶ月後くらいで、輸液ポンプの滴落検知器が検知しないエラーが続出。
丁度、同時期にJMS輸液ポンプの自主改修と重なったことと、日本臨床工学会の発表ネタをIPテスターで考えてましたのでどうなることかと焦りましたw
で、とりあえず代替機と交換してもらいましたので、この難局はクリア。
当院のIPテスターの方は、メーカで改修と相成りました。
そして対策として新たに取付けられたのがこのセンサになります。
滴落検知器を取付ける時はこんな感じになります。

ではIPテスターで輸液ポンプの点検をしてみましょう。
当院は、汎用輸液ポンプはすべてJMS輸液ポンプです。経腸栄養用輸液ポンプはTOP、あと輸血専用の輸液ポンプにニプロ輸液ポンプを使用してます。
IPテスターで測れるのは、流量精度と閉塞圧で、輸液セットを換えればどのメーカの輸液ポンプでも測定できます。

輸液ポンプを設定します。
輸液セット20滴/mLで流量120mL/hに。(調整可能)

滴落検知器をセットするのも忘れずに。

輸液を開始すると流量測定が始まります。ガラスシリンジが青に点灯します。
積算量6mL前後になるまでで3分程度かかります。

疑似センサなので滴落検知器をセンサごと逆さにしても大丈夫。
ここは実際に液体の滴落を検知させて輸液ポンプを動作させないといけない他の輸液ポンプテスタに比べて超イイところ。

流量測定が終わると閉塞圧測定になります。
ガラスシリンジが緑色に点灯します。

輸液ポンプの閉塞警報が鳴動すると測定終了です。

測定結果です。
流量誤差+1.1%、閉塞圧93kPaでした。赤表示はIPテスターの閉塞圧上限を90kPaにしているためです。もちろん90kPaでも輸液ポンプの閉塞圧としては合格許容範囲内です。

流量誤差が+1.1%で測定誤差範囲くらいなので問題ありませんが、せっかくなので補正量を調整します。現在の補正量は+3%。

1%下げて+2%にします。

再び測定します。

-0.1%になりました。

こんな感じで日常点検でも流量精度が測定できるので、輸液ポンプをあらかじめ補正して出荷するには超便利~。
メスシリンダではこうはいかん。